犬の熱中症

今年も熱中症が気になる時期となりました。

熱中症対策グッズもたくさんでているようですが、飼い主様の意識が高まってきているからでしょうか、今年はまだ私の周りでは来ていません。

 

昨年6月になりますが、フレンチブルドッグの女の子が、夕方のお散歩から帰ってきてご飯を食べ、家族とエアコンの効いた寝室の床に寝ていました。

朝、ひどい呼吸音で家族は目覚め、すぐに救急病院に連れていき熱中症だと診断。

呼吸が一旦落ち着いたところでうちの病院に戻ってきましたが、そのあと意識がなくなり、亡くなってしまいました

家族は、「どうして?」

「部屋は涼しかったんですよ。」とのこと。

これは、夕方のお散歩で熱中症になっていたんですね。

帰ってきて涼しい部屋にいたということですが、とてもその程度では体温が下がるはずはなく、短頭種なので呼吸で熱を逃すことができず、どんどん体に熱がこもり、脳へのダメージが大きかったとみられます。

夕飯を食べて、いつもは家族のぞばにいて遊ぶのに、遊ばずに寝てしまった。

暑いから「バテてるのね」と思ったそうです。

 

何がどうなったら熱中症なのでしょうか?

どのタイミングで動物病院につれていけばよいのでしょうか?
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熱中症の知識があっても、その判断はなかなか難しいものです。

 

そこで、先日受けたセミナーの内容をご紹介したいと思います。

熱中症の疑いで救急医療センターに来る患畜のうち、54%が入院、そのうちの50%が亡くなっているそうです。

どこで判断したらよいのでしょうか。

熱中症かな?と疑う3つのポイント

  1. 呼吸
  2. 体温
  3. 元気と食欲

1、「呼吸の様子」を確認する。

呼吸の音は、ハァハァからガァガァとのどから音が出ています。回数は安静時1分間に24~40回これより多い時は要注意です。

2、「体温を確認」する。

平熱は、犬種や大きさ年齢によりますが、37.8℃~39.0℃です。耳の根元を触って熱いと感じるかどうか。

普段から触る癖をつけておきましょう。

耳根元の外側と内側を指でつまむようにします。

下記のアイテムも大変便利です。

アステック ペット用電子耳体温計 PT-300

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3、「元気と食欲」は?

なんとなく動きが悪い、散歩後の食事を残した、など。
ワンコは暑さに弱いです、飼い主様にできることとして、まずは普段の様子を把握しておくことです。

呼吸体温はリラックスしているとき、遊んだ後など、呼吸を数えたり耳を触ったりしておきましょう。

特に短頭種、原産国が北国の犬、肥満、老犬、仔犬、持病のある犬は注意が必要です。

 

熱中症のレベル

【Level1】

急激な体温上昇呼吸がはやい。動きたがらない。

【Level2】

気持ち悪い。よだれ、吐き気軟便食欲不振。よだれは激しい呼吸により、口角で白い泡状になります。

【Level3】

ぐったりして動かない。下痢血便痙攣

 

Level1の時点で動物病院へ連絡、適切なケアを仰ぎLevel2へ移行する前に受診しましょう。

 

では、適切なケアとは?

  • 体を冷やすためには1時間くらい流水をかけ続けます

濡れタオルで包んでも被毛の下で蒸し状態になるので危険です。

氷水などにつけるのは、末端の血流が悪くなり、かえって熱がこもるのでこれも危険です。

冷やす箇所はわきの下足の付け根です。

飲めるようなら、水分補給もさせます。

脱水症状を改善するのが目的なので、冷水に拘らなくてもよいでしょう。

一度に飲ませると吐いてしまうこともあるので、少量ずつ取らせます。

誤嚥に注意が必要です。

冷却の目安は、体温計で39.0℃呼吸が落ち着くまでです。
体温計で37℃まで下げてしまうと、その後どんどん下がり低体温症となり、体表面の温度だけ下がり内臓に熱がこもります。

ここまでケアしつつ、びしょびしょの状態で、病院に連れていきましょう。

獣医師が「すぐに連れてこい!」という場合は獣医師と相談してください

 

熱中症にならない為には、朝晩の散歩の時間を涼しい時間帯に。

夕方は日が落ちてもアスファルトが妬けているので危険です。

下記のようなアイテムも便利です。

愛犬の熱中症チェッカー

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お散歩時に着せる洋服は、色のうすいもの、黒は避けましょう

散歩から戻って様子がおかしい時は、熱が上がりはじめているかもしれないので、熱を測りましょう、耳を触ってもオッケーです。

お留守番の家、エアコンつけておいたとして停電はないでしょうか?

家の中でも涼しい場所を作っておきたいですね。

暑い車内に放置したりしてませんか?

車内は、たった10分で40~50℃になります。

大事な愛犬を守れるのは、飼い主様だけですね。

 

ペットの保険会社アニコムでは、週間熱中症予報を出しています、利用されてみてはいかがでしょうか?

 

アニコム損保のペット保険

STOP熱中症プロジェクト

http://www.anicom.co.jp/stopheatstroke/

 

 

 

 

 

 

 

 

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